アガベを育てていると、多くの方が一度は悩まされるのが「害虫被害」です。
中でも特に厄介なのが、アガベマイトと呼ばれる非常に小さなダニです。
例えば以下のような症状が出ていたら、アガベマイトの可能性が高いかもしれません。
- 錆のような茶色・赤っぽい斑点
- 葉に油染みのようなシミ
- 鋸歯(葉のトゲ)が弱くなったり消失する
- 成長点付近から症状が広がる
- 葉の奇形や変形(ひょろっと細長くなるなど)


被害が進行すると、見た目の美しさだけでなくアガベ自体の成長にも深刻な影響が出ます。そこで今回は、我が家で実際に行っているアガベマイト対策と駆除方法を紹介します。
目次
アガベマイトとは?
アガベマイトは、「Eriophyoidea(フシダニ類)」に属する極小のダニで、体長0.12~0.5mmほど。肉眼ではほとんど見えず、発見がとても難しい害虫です。
主にアガベの柔らかい新葉に寄生し、葉の汁を吸うことで植物の組織を破壊。気づかないうちに株全体に深刻な被害を与えてしまいます。
我が家のアガベマイト対策【実践編】
使用している殺ダニ剤と展着剤
我が家では、以下の薬剤を1週間ごとにローテーションで使用しています。
- アグリメック
- モベントフロアブル
- ダブルフェースフロアブル
- コテツフロアブル
- ニッソラン水和剤

薬剤の効果を高めるため、展着剤(ドライバー、アプローチ)も併用しています。

💡展着剤とは:薬剤が葉にしっかり付着するようにする補助剤です。
散布方法は2パターン
方法①:胴切りしてから薬剤散布(おすすめ)
胴切りした天(切り取った部分)にはアガベマイトが潜んでいるので破棄します。

特に初心者の方にはこちらがおすすめです。
メリット:
- アガベマイトが潜む葉を一掃できる
- 葉の隙間に薬剤がしっかり届く
- 確実かつ早期に駆除可能
- 他の株への感染リスクを下げられる
デメリット:
- 元のフォルムに戻すのに半年~1年かかる
👉薬剤を少数に抑えられるため、費用面でも優しい方法です。
方法②:胴切りせずそのまま薬剤散布(我が家の主流)
我が家ではこの方法をよく採用しています。

メリット:
- 現在のフォルムを維持できる
デメリット:
- 葉の奥まで薬剤が届かない可能性あり
- 複数回散布が必要になり、薬害のリスクも上がる
散布時の注意点と薬害について
ローテーション散布が重要な理由
同じ薬剤を繰り返し使うと、アガベマイトが耐性を持つ可能性があります。
そうなるとその薬剤が効かなくなってしまうため、定期的なローテーションが不可欠です。
薬害にも注意しましょう
薬剤によっては、アガベに薬害(葉焼けや変色)が出ることがあります。
我が家での傾向としては、
- チタノタ・ハデスは薬害が出やすい(その他のチタノタは出にくい)
- 弱っている株も薬害が出やすい・・・など


薬剤は必ずラベルの使用方法を守り、規定の希釈倍率で使いましょう。
被害から復活した株の一例
アガベマイトの被害にあっても、適切に対処すれば復活は可能です。
被害を受けた葉は元には戻りませんが、新たに展開した葉は美しくなってきます。
まとめ:アガベマイトは早期発見&対策がカギ
- アガベマイトは目に見えない厄介な害虫
- 症状が出たら、できるだけ早く薬剤で対処
- 確実に駆除したいなら胴切り&散布がベスト
- 散布はローテーションと薬害対策が重要
- 薬剤は正しく使い、自己責任で対応しましょう
この記事が、皆さんのアガベ育成の参考になれば幸いです!
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