2021年4月からアガベ沼にどっぷり浸かっているヒロユキです。現在はチタノタやパリーなど、全部で10種類以上のアガベを育てています。
我が家の育成環境
我が家は東北地方の福島県です。
夏の最高気温は約35度を超え、冬の最低気温は-5度前後まで下がります。
アガベ育成は主に3通り。室内育成と野外ビニールハウス(加温有と加温無)に分かれます。チタノタなど耐寒性がない品種は室内育成、又は加温有のビニールハウス。パリーなど耐寒性のある品種は加温無のビニールハウスでの育成しています。
このブログでは、人気のチタノタやパリーはもちろん、それ以外のアガベの魅力についても発信していきたいと思っています。
今回紹介するのはオバティフォリア

目次
オバティフォリアの特徴
オバティフォリアは、美しいシルバーブルーの葉と力強いロゼット(放射状の葉の形)が特徴の、非常に人気の高いアガベ種です。
名前の「ovatifolia」は「卵型の葉」を意味し、その名の通り丸みのある肉厚な葉が魅力です。葉の形がクジラの舌(Whale’s Tongue)に似ているとも言われています。
オバティフォリアの耐寒性
アガベの中でも、耐寒性は非常に高い部類に入ります。
氷点下10度でも耐えることができ、我が家(東北地方)では越冬対策なしでも冬越しできました。霜や雪にも耐え、葉にダメージは見られませんでした。
オバティフォリアはメキシコ北東部の標高1500〜2200mの高地が原産地。
朝晩の冷え込みが厳しい地域で進化してきたため、自然と寒さに強くなったのではないかと考えられます。
オバティフォリア越冬のポイント
基本的には特別な対策なしでも冬越し可能ですが、以下のような工夫をすることでより安心です。
- 高植え(盛り土)にして、排水性を高める。土が乾燥気味になることで越冬しやすくなります。
- 霜や雪よけのトンネル(ビニールや寒冷紗)を設置する。
- 鉢植えの場合は軒下に移動する。
日本の多くの地域では対策なしでも大丈夫だと思いますが、冬の最低気温がー10度を下回るような地方ではしっかりと対策をしておくと安心です。
オバティフォリアの成長スピード
オバティフォリアは、アガベの中では比較的成長が早い種です。
下の写真は播種から約3年経ったものです。

大型種のため、3年でトランカータやチタノタと比べて一回り以上大きくなります。写真の株は直径約50cmほどです。
最終的には直径1m以上になることもあるため、地植えする場合はスペースに余裕を持って植えることが必要です。
育成環境について
オバティフォリアは耐寒性・耐暑性ともに高く、育成環境に困ることはほとんどありません。また、乾燥にも強く一度根付いてしまえば、水やりは基本的に不要で、雨水だけで元気に育ちます。逆に水を与えすぎると加湿で弱る可能性があります。
育成用の用土は基本的に何を使っても大丈夫です。山砂・黒土・砂利など、どのような土壌でも育ちます。我が家では、山砂と砂利に堆肥を混ぜたものを使用しています。

オバティフォリアの育成に向いている人
- 地植えで育てたい人
- 庭に広いスペースがある人
- 大型のアガベが好きな人
- 青白系の美しい葉が好みの人
- 面倒な越冬対策を避けたい人
まとめ
オバティフォリアは、その美しいシルバーブルーの葉と力強いロゼットが魅力的なだけでなく、耐寒性・耐暑性に優れていて、初心者にも育てやすいアガベのひとつです。
私自身も3年以上育ててきて、その丈夫さや成長スピード、そして日々変化していく姿にすっかり魅了されています。地植えにも向いており、広いスペースがあればぐんぐん大きく育ってくれるので、アガベの中でも存在感抜群の一株になると思います。
この投稿が、オバティフォリアに興味のある方や育成に挑戦してみたいと思っている方の参考になれば嬉しいです。今後もチタノタやパリーはもちろん、まだあまり知られていないアガベの魅力もたくさん紹介していきたいと思っています。
これからも一緒にアガベのある暮らしを楽しんでいきましょう!
また次回の投稿でお会いしましょう。