アガベ栽培で必ず直面するのが「害虫対策」です。中でも厄介なのが、肉眼ではほとんど見えない極小ダニ「アガベマイト」です。放置すると葉の美しさだけでなく、株の成長にも深刻な影響を及ぼします。この記事では、実体験に基づき症状の見分け方・効果的な駆除・再発防止の手順を解説します。
まずは、被害を早期に見つけるために重要なサインを押さえておきましょう。
- 錆のような茶色〜赤みを帯びた斑点
- 葉に油染みのようなシミ
- 鋸歯(トゲ)の弱体化や消失
- 成長点付近から広がる変色
- 細長い新葉や奇形葉の発生


こうした症状が出ると株の成長が鈍化します。早期発見と迅速な対応こそが復活への近道です。
目次
アガベマイトとは|被害の原因を知る
アガベマイトはフシダニ類(Eriophyoidea)に分類される微小ダニで、体長はわずか0.12〜0.5mm。特に柔らかい新葉に寄生し、汁を吸って細胞を破壊します。その結果、成長点付近から異常が広がるのが特徴です。
アガベ栽培で避けられない課題が「害虫対策」です。その中でも最も厄介なのが、肉眼ではほとんど見えない「アガベマイト」。放置すれば、美しい葉姿が損なわれるだけでなく、株の成長も著しく低下します。この記事では、実体験に基づき症状の見分け方・効果的な駆除方法・再発防止策を詳しく解説します。
まずは、被害を見逃さないために代表的な症状を押さえましょう。
- 錆のような茶色〜赤色の斑点
- 葉に油染みのようなシミ
- 鋸歯(トゲ)が弱くなる、または消失
- 成長点付近から広がる変色
- 細長い新葉や奇形葉


この段階で気づければ、回復の可能性は高まります。早期発見と迅速な対処が何より重要です。
アガベマイトとは|被害の原因を知る
アガベマイトはフシダニ類(Eriophyoidea)に属する微小ダニで、体長は0.12〜0.5mmほど。特に柔らかい新葉に寄生し、汁を吸って細胞を破壊します。そのため、症状は成長点付近から現れやすく、放置すると外側の葉へと広がります。
室内・屋外を問わず発生するため、導入株の隔離や器具の消毒が基本対策となります。👉 アガベの葉焼け対策とあわせた管理法も参考になります。
我が家で実践している駆除方法
使用薬剤と展着剤
耐性化を防ぎ効果を安定させるため、以下の殺ダニ剤を週1ペースでローテーションしています。
- アグリメック
- モベントフロアブル
- ダブルフェースフロアブル
- コテツフロアブル
- ニッソラン水和剤

薬剤の付着性と浸透性を高めるため、展着剤(ドライバー/アプローチ)も必ず併用します。

4週ローテーション例
- Week1:アグリメック+展着剤
- Week2:モベントフロアブル+展着剤
- Week3:ダブルフェースフロアブル+展着剤
- Week4:コテツフロアブル or ニッソラン水和剤+展着剤
散布方法の選び方
方法①:胴切り+薬剤散布(確実性重視)
潜伏している個体を一掃でき、葉間の奥まで薬剤が届きやすい方法です。造形は一時的に崩れますが、半年〜1年で回復します。

方法②:切らずに散布(形を維持)
現状のフォルムを維持したい株向けの方法です。ただし、葉奥まで薬剤が届きにくいため、反復散布が前提となります。

胴切り手順や注意点は👉 アガベの胴切り完全マニュアルも参考になります。
薬害と散布時の注意点
同一薬剤を連続使用すると耐性化を招きます。必ず作用性の異なる薬剤でローテーションしましょう。弱った株やチタノタ系は薬害リスクが高いため、小面積で試してから全体へ散布します。


被害後の回復事例
適切な処置を行えば、被害株も復活します。被害葉は元に戻りませんが、以降に展開する新葉は健全になります。


予防チェックリスト
- 新規導入株は2〜3週間隔離
- 週1回ルーペで新葉を確認
- 風通しを確保し過密を避ける
- 器具の共用を減らし使用後は消毒
- 乾湿メリハリのある培養土に見直す
- 高温・強光直前の散布を避け朝夕に実施
まとめ
- 初期発見が最大の防御策
- 週1ローテーションで耐性化を防ぐ
- 胴切りは確実性重視、無切断は形維持
- 薬害防止は小面積テストから
- 隔離・換気・消毒で再発防止
こんにちは!
ご確認なんですが、殺虫剤散布は年間で何回まで使用可能ときめられてますが、それを破って週一のペースで散布してもよろしいでしょうか!?薬害等でないですか?
例えば記載通り散布を週一でした場合、
年間で一種類で12回散布することになりますよね。
4種類なので12回×4種で48回散布することになります。
これはアリなんでしょうか?
薬害が怖くてビビッてます^^;
こんにちは!コメントありがとうございます!
散布回数についてですが、私の経験、解釈でお話させていただきます。
出来るだけ詳しくお答えしたいので長文になります(;^ω^)
私の経験からの結論を申し上げると週1で散布しても問題ない。です。
その理由の1つが、私の実際の経験です。ほぼ週1、忙しいときは2週に1回のペースで1年くらいは継続していますが、薬害はほぼ出ていません。
「ほぼ」というのは薬害が出る株もあるからです。
薬害が出やすいのは植え替えしたばかりの株は薬害が出やすいようです。
また、チタノタの場合、種類によっても出やすい株と出にくい株があるように感じます。(ハデスは出やすいようです)
実際に私が管理しているチタノタ約300株ありますが、薬害が出たのはその中でも10株程度です。
チタノタ以外の地植えアガベ(パリー、オバティフォリア、パラサナなど)は薬害が出たのは見たことがありません。
薬害を出さないために薬剤を散布するタイミングが重要かと思います。
野外管理の場合は早朝か夕方の散布が良いと思います。
室内の場合は散布した日はLED照射を1日休むかLED照射を止めるタイミングで散布するのが良いと思います。
また、ご指摘の薬剤の使用回数についてですが、この使用回数は薬害が出る出ないではなく、作物を食べた「人」へ影響で決められているようです。
アガベは食べないので使用回数は特に気にしなくても良いかと思います。
重要なのは薬剤の希釈倍率を守って適切なタイミングで散布することかと思います。
長文のご説明ご親切にありがとうございます^^
今朝、ハデス・BB(ダメとはわかってます^^:)、植え替えたばかりの株、しかもLEDつけっぱなしで仕事にきちゃってます。。。
帰って薬害でてなければいいですが。。
散布は夜にして朝まで約10時間ほどLEDを止めればいいぐらいでしょうか?もう少しあける?
今回の薬剤はアグリメックで希釈を守って1000倍で行いました。あと追加購入で、モベントフロアブツとコテツフロアブルも買いました。
この3つでローテーションしていこうかなと思っております。 1週間に1回のペースでも基本薬害ってでないんですね! このブログにたどり着けてよかったです^^
人それぞれ育成状況が違うのでどのように散布すれば薬害が出ない。と言い切るのは難しいですが、
散布を続けて分かったことは思ったより薬害は出ないということです。
もし薬害が出るのであれば、薬害が出やすい環境下にあるということだと思います。
あとは自分の環境下で薬害が出にくい散布方法を模索する感じだと思います。
胴切りしてアガベマイトを根絶させるなら薬剤のローテーションも1サイクルくらいで十分でしょうけど、
切らないで根絶させようとするとそれなりのローテーションサイクルが必要になると思われるので
根気よく頑張ってください!